日別アーカイブ: 2026年1月21日

三重板金工業のよもやま話~“雨を止める”から“暮らしを守る”へ~

皆さんこんにちは。

三重板金工業の更新担当の中西です。

 

 

~“雨を止める”から“暮らしを守る”へ~

 

「屋根板金工事」と聞くと、ガルバリウム鋼板の屋根を張ったり、雨漏りを直したり、棟板金を交換したり…いわゆる“金属屋根の職人さん”を思い浮かべる方が多いと思います
でもこの仕事の歴史は、ただの材料の変化ではありません。実は屋根板金工事業の歴史は、日本の暮らしが「雨・風・雪・火災・災害」とどう向き合ってきたかという“防御の歴史”そのものなんです☔️️❄️

古い時代の屋根文化から、金属屋根が日本で広がり、戦後の暮らしを支えるまでを、ストーリーで追っていきます✨
「屋根板金って、こんなに奥深い仕事だったんだ」と感じてもらえるように、分かりやすく書きますね


1)日本の屋根は「自然に合わせる知恵」から始まった

日本は雨が多く、台風もあり、地域によって雪も多い国です。
つまり屋根は、家の中でいちばん自然と戦うパーツ。
古い時代の屋根は、地域の気候に合わせて発展してきました。

  • 茅葺き(かやぶき):断熱性が高く、山間部で活躍

  • 板葺き:木材を重ねて雨を流す

  • 瓦:耐久性と防火性で都市部でも重要

ここではまだ“板金”は主役ではありません。
しかし、屋根に求められる本質は今も同じです
✅ 雨を止める
✅ 風で飛ばない
✅ 雪を受ける
✅ 長持ちする
この「当たり前」を作るために、時代ごとに材料と工法が変わっていきます✨


2)寺社仏閣が育てた“金属屋根”の原点:銅板葺きの登場

日本で金属屋根といえば、まず思い浮かぶのが寺社仏閣の銅板屋根ですよね
銅は年月が経つと緑青(ろくしょう)に覆われ、独特の風格が出ます✨

屋根に銅が使われた歴史については、寺社建築の文脈で古い時代から語られており、天平期の例に触れる解説もあります。また、金属屋根の歴史資料では、古い記録に基づく銅板屋根の言及がまとめられています。

当時の銅板葺きは、今みたいに一般住宅に当たり前ではありません。
高価で、技術もいる。だからこそ、**“限られた重要建築に、最高の材料と職人技を投入する”**世界でした✨

ここで重要なのが、金属屋根が持つ特性です

  • しなやかで加工できる(曲げ・折り・包み)

  • つなぎ目(継ぎ手)の工夫で防水が作れる

  • 長期耐久が期待できる

つまり、現代の板金工事の核心「加工と納まりで水を止める」の原型は、こうした伝統的な金属葺きの文化にあります‍✨


3)明治維新以後:洋風建築と圧延技術が“金属屋根の大衆化”を押し進めた️

日本で金属屋根が本格的に広がる大きな転換点は、明治以後の近代化です。
洋風建築の導入、工場生産、金属加工の進歩によって、金属屋根が「特別なもの」から「現実的な選択肢」へ近づいていきます。金属屋根が全国に広がった背景として、洋風建築技術の導入と金属圧延技術の発展を挙げる年表資料もあります。

この流れの中で、屋根の世界に起きた変化は大きく2つ

  1. 材料が“工業製品”として安定供給される

  2. 施工が“職人技+標準化”へ進む

つまり、屋根板金工事業は「材料革命」と「施工の産業化」で、ここから一気に職能として広がっていくんです️✨


4)トタンの登場:軽くて早い、そして庶民の暮らしを支えた⚡

屋根板金の歴史で外せないのがトタンです。
トタンは軽量で施工しやすく、当時の需要と相性が抜群でした。トタンが明治期から普及した背景(軽量で施工が容易、国内生産へ)を説明する資料もあります。

特に戦後の住宅不足の時代、
「早く建てる」「安く建てる」「軽く仕上げる」
が重要になり、トタン屋根は暮らしの復興を支える材料として広がっていきます。

ここで屋根板金工事業の仕事が一気に“生活密着”になります

  • 雨漏りを直す

  • 風でめくれた屋根を復旧する

  • 工場・倉庫・物置の屋根を施工する

  • 雪止めや雨樋と一体で守る

板金職人は、地域の暮らしを守る“屋根のかかりつけ医”として存在感を増していきました‍✨


5)板金工事の本質が固まる:水を止めるのは「板」ではなく「納まり」

ここで一度、屋根板金工事の核心を言語化すると――
材料そのもの以上に、加工と納まり(ディテール)で防水が決まる
ということです。

屋根板金は、シンプルに見えて奥が深い世界です

  • 風上・風下の重ね方向

  • 毛細管現象が起きにくい折り返し

  • 雨の流れを遮らない谷・軒先の設計

  • 温度変化による伸縮を逃がす

  • 釘穴を作らない固定方法

つまり歴史が進むほど、板金工事は「板を張る」ではなく、
“自然の力を読み、雨仕舞(あまじまい)を設計して施工する”技術職として成熟していきます✨


6)戦後〜高度成長へ:板金工事は「量」と「スピード」の時代に突入️

戦後復興が進み、高度経済成長期に入ると、住宅も工場も倉庫もどんどん建ちます。
ここで板金工事は、量産材と現場施工の組み合わせで、

  • 早く

  • 安く

  • 大面積を
    施工する力が求められました。

一方で、課題も見えてきます

  • 腐食(サビ)

  • 塗膜の劣化

  • 雨漏りリスク(納まり不良)

  • 断熱・遮音の不足

この課題が、次の大きな進化――高耐食性の金属屋根へつながっていきます。


屋根板金工事業は「金属の進化」と「雨仕舞の技術」で暮らしを支えてきた✨

  • 寺社仏閣の銅板葺きに“金属屋根の原点”があり

  • 明治以後、金属加工技術と建築の近代化で金属屋根が広がり

  • 戦後はトタンが復興と生活を支えた