月別アーカイブ: 2025年7月

三重板金工業のよもやま話~メンテナンス~

皆さんこんにちは。

三重板金工業の更新担当の中西です。

🏠 屋根板金のメンテナンスとリフォーム

~長持ちさせるためのケア方法とリフォームのポイント~

こんにちは!屋根板金は、風雨や紫外線から建物を守る非常に重要な部分です。
しかし、どんなに高性能な素材でも、適切なメンテナンスを怠ると劣化が早まり、最悪の場合は雨漏りや構造材への損傷にもつながります

このシリーズでは、屋根板金を長持ちさせるためのケア方法、そしてリフォームが必要となるタイミングについて、実際の現場での知見をもとに詳しく解説します!


🔧 1. 屋根板金のメンテナンス方法

(1) 定期点検を行う(年1~2回推奨)

プロによる点検がベストですが、ご自身でも以下の点を目視でチェックできます:

  • 表面のサビ・腐食:色あせや赤茶色の斑点が出てきたら要注意。進行すると穴あきや雨漏りの原因になります。

  • 板金の浮き・ズレ・めくれ:強風や経年変化でビスが緩み、固定が不十分になると雨水の侵入経路になります。

  • 接合部のコーキング切れ:ジョイント部分のシーリング材がひび割れていないか確認を。

見つけた異常は早めに専門業者に相談を。放置すると被害が拡大する恐れがあります。


(2) 塗装の再施工(目安:10年に1回)

板金屋根は、表面の塗装が防水と防錆の命綱です。
塗装の劣化は、金属の露出→酸化→腐食といった悪循環を引き起こします。

  • 光沢がなくなってきた

  • 塗膜が剥がれてきた

  • 色あせが目立つ

こうした症状が見られたら、高耐候性の塗料(フッ素・シリコン系など)を使った再塗装を検討しましょう。


(3) 雨樋や屋根まわりの清掃

  • 雨樋の詰まりは、屋根からの排水がうまくいかなくなり、屋根材への水の逆流や腐食の原因になります。

  • 落ち葉や砂ぼこりのたまりやすい季節(特に秋)には、清掃をこまめに行いましょう。

また、**屋根上の異物(落ち葉・鳥の巣・枝など)**も放置しないことが大切です。


🛠 2. リフォームが必要なタイミングとその目安

✅ 板金のサビや腐食が広範囲に及んでいる場合

表面だけでなく、裏側まで腐食が進行していると、部分補修では対応しきれないケースも。
塗装では済まないと判断されたら、カバー工法や張り替え工法での対応が必要です。


✅ 雨漏りが発生している場合

  • 天井のシミ、カビ臭、雨の日のポタポタ音などがあれば要注意。

  • 雨漏りの原因が板金の劣化や浮きである場合、早急な修理または交換工事が求められます。

→ 放置すると下地材や断熱材、さらには柱や梁にまでダメージが広がる恐れがあります。


✅ 美観の劣化や色褪せが目立つとき

「屋根は見えにくいから後回しでいい」と思いがちですが、屋根の状態は家全体の印象や資産価値に直結します。

  • 家の外観をリフレッシュしたい

  • 外壁リフォームとタイミングを合わせたい

  • 近所と比較して屋根が古く見える…

こんなときは、塗装やカバー工法によるリフォームの絶好の機会です。


📝 リフォーム工法の選択肢

  • 塗装工事:まだ下地に問題がなければ最もコストを抑えた方法

  • カバー工法:既存の屋根の上に新たな屋根材を重ねて張る(工期が短く廃材が少ない)

  • 葺き替え工事:老朽化が激しい場合、屋根材をすべて撤去・新設(耐久性は抜群)


✅ まとめ:屋根板金は「早めの対応」がカギ!

屋根板金の劣化は目立ちにくいため、気づいたときには手遅れ…ということも少なくありません
だからこそ、「点検 → 塗装 → 修繕 → リフォーム」という流れを意識し、定期的なメンテナンスでトラブルを未然に防ぎましょう!

 


三重板金工業のよもやま話~種類と選び方~

皆さんこんにちは。

三重板金工業の更新担当の中西です。

 

 

🏠屋根板金の種類と選び方

~用途別に最適な板金を選ぶポイントを解説~

こんにちは!今回のテーマは「屋根板金の種類と選び方」。
屋根板金とは、屋根の仕上げ材や雨仕舞い(雨水の排水・防水)に使用される重要な部材のことです。建物を風雨から守る上で欠かせない存在であり、その素材選びは、耐久性やデザイン性、コストに大きく関わってきます。

今回は、代表的な板金素材とその特徴、さらには建物タイプに応じた選び方について詳しくご紹介していきます!


1. 主な屋根板金の素材と特徴

それぞれの素材は、見た目や価格だけでなく、耐久性・加工性・メンテナンス性といった点で大きな違いがあります。


(1) ガルバリウム鋼板(GL鋼板)

  • 特徴:アルミニウム55%・亜鉛43.4%・シリコン1.6%の合金メッキで、軽量で錆びにくく、耐久性に優れる

  • メリット

    • コストと性能のバランスが非常に良い

    • 加工しやすく、施工性も高い

    • カラーバリエーションも豊富

  • 適した用途:一般住宅、集合住宅、軽量鉄骨造など幅広く対応


(2) ステンレス鋼板

  • 特徴:鉄にクロムを混ぜた素材で、耐腐食性・強度ともに抜群

  • メリット

    • 錆びに強く、塩害や酸性雨にも耐える

    • メンテナンス頻度が少なく済む

  • 適した用途:沿岸地域、工場、食品施設、医療施設など


(3) 銅板

  • 特徴:使い込むほどに緑青(ろくしょう)という天然の保護被膜ができ、味のある風合いと長寿命が魅力。

  • メリット

    • 和風建築に最適な美しさ

    • 50年以上使える長寿命

  • 適した用途:寺社仏閣、神社、高級住宅、伝統建築


(4) アルミニウム板

  • 特徴:非常に軽く、耐候性・耐食性に優れる。酸やアルカリにも強く、加工がしやすい。

  • メリット

    • 建物への荷重負担が少ない

    • 錆びにくく、屋根材としての寿命も比較的長い

  • 適した用途:商業施設、軽量屋根、大型倉庫、鉄骨造建築


2. 屋根形状・用途別に見るおすすめ素材

屋根の形状や設置場所によって、適した素材は異なります。以下に代表的な例をご紹介します。


◎ 切妻屋根(シンプルな三角屋根)

  • おすすめ素材:ガルバリウム鋼板
    → 材料ロスも少なく、直線的な屋根形状に適応しやすい。


◎ 寄棟屋根(四方向に傾斜のある屋根)

  • おすすめ素材:ステンレス鋼板
    → 複雑な接合部が多いため、錆びに強い素材で耐久性アップ。


◎ 和風建築(古民家・神社仏閣など)

  • おすすめ素材:銅板
    → 時とともに色味が変化し、重厚感や趣が生まれる。文化財にも多く使われます。


◎ 沿岸地域の住宅・施設

  • おすすめ素材:ステンレス鋼板 or アルミニウム板
    → 潮風の影響を受けにくい素材がベスト。


3. 屋根板金を選ぶ際の注意ポイント

板金選びは、「どれが高い」「どれが人気」だけで決めるのは危険です。以下の3つの視点で比較検討しましょう。


✅ 耐久性と環境の相性を考える

  • 寒冷地、沿岸部、多雪地域などは気候に合った素材を選ばないと、劣化が早まることも。


✅ 初期費用とランニングコストのバランス

  • 例えば銅板は高額ですが、メンテナンスがほとんど不要。

  • 安価な素材は短いスパンでのリフォームが必要になることもあります。


✅ デザインとの調和

  • 屋根材は外壁や全体の色との相性も重要。素材の持つ風合いや質感も含めて選ぶと、統一感のある仕上がりになります。


📝 まとめ

屋根板金の選定は、建物の保護と景観性を両立させるための重要なステップです。
素材ごとに異なるメリットを理解し、建物の構造や立地条件に合った選択をすることが、長く快適に住まうための第一歩です。